マイクロビット用のプログラムは「MakeCodeエディタ」を使ったブロックプログラミングで簡単につくることができますが、ちょっとややこしい処理をしたかったりすると、「MakeCodeエディタ」ではなかなか対応が難しいときがあります。
何か良い方法がないかと色々調べていると、「Arduino IDE」でもマイクロビット用プログラムをつくることができるという情報を見つけました。
私は普段から、他のマイコンデバイス向けに「Arduino IDE」でプログラムをつくっていますので、使い慣れている「Arduino IDE」でマイクロビット用プログラムもつくれるようにしたいと思い、環境構築の方法を確認してみることにしました。
リンク
こちら のページに記載されている内容を参考にして環境構築を行います。なおここでは「micro:bit V2」と「MacBook Pro」を用いています。
- Arduino.ccのWebページ(こちら)を開き、自身のPC環境に応じたArduino IDEのインストーラをダウンロードし、指示に従ってインストールします。ちなみに私は「Mac OS X」向けの「Legacy IDE(Arduino IDE 1.8.19)」を使っています。
- インストールが完了したらArduino IDEを起動し、「Arduino」>「Settings…」をクリックして環境設定ウィンドウを開きます。
- 「追加のボードマネージャのURL」に以下のURLをペーストし「OK」をクリックします。既にURLが入力されている場合は、入力フォームの右横にあるアイコンをクリックし、新たな行に以下のURLを追記します。
https://sandeepmistry.github.io/arduino-nRF5/package_nRF5_boards_index.json
- 「ツール」>「ボード:」>「ボードマネージャ…」を選択するとボードマネージャ画面が開きます。
- 検索窓に「nordic」と入力すると「Nordic Semiconductor nRF5 Boards by Sandeep Mistry」が表示されるので、それをインストールします。今回インストールしたバージョンは「0.8.0」でした。
- マイクロビットとPCをUSBケーブルで接続します。
- 今回使用するマイクロビットは V2 なので、「ツール」>「ボード:」>「Nordic Semiconductor nRF5 Boards」>「BBC micro:bit V2」を選択します。
- 「ツール」>「シリアルポート:」で、「XXX (BBC micro:bit V2)」と書かれているものを選択します。
以上で環境構築は完了なので、引き続き動作確認を行います。
- 「ファイル」>「新規ファイル」をクリックして新規ファイルを開き、以下のプログラムを貼り付けます。このプログラムは こちら のページに掲載されていたものですが、端子番号がマイクロビット V1用のものになっていたため、V2用への変更のみ実施しています
- 「const int COL1 = 3;」→「const int COL1 = 4;」
- 「const int LED = 26;」→「const int LED = 21;」
const int COL1 = 4; // Column #1 control
const int LED = 21; // 'row 1' led
void setup() {
Serial.begin(9600);
Serial.println("microbit is ready!");
// because the LEDs are multiplexed, we must ground the opposite side of the LED
pinMode(COL1, OUTPUT);
digitalWrite(COL1, LOW);
pinMode(LED, OUTPUT);
}
void loop(){
Serial.println("blink!");
digitalWrite(LED, HIGH);
delay(500);
digitalWrite(LED, LOW);
delay(500);
}
- 画面左上の「→(マイコンボードに書き込む)」をクリックすると、マイクロビットへのプログラム書き込みが始まります。画面下に「ボードへの書き込みが完了しました。」と表示されれば、正常にプログラムを書き込むことができています。
- マイクロビットのLEDマトリックスで一番左上のLEDが点滅します。また、「ツール」>「シリアルモニタ」を選択してシリアルモニタを開き、ウィンドウ下部の選択ボタンで「9600bps」を選択すると、1秒毎にウィンドウに「blink!」と表示されます。
「Arduino IDE」でつくったプログラムで、マイクロビットを動作させることができました。