ダイソーの「ソーラー充電モバイルバッテリー」で「AUTO POWER OFF」機能を試す

ダイソーで「ソーラー充電モバイルバッテリー」という製品を見つけました。

5000mAhのモバイルバッテリーに、小型のソーラーパネルが付いている製品で、価格は税込1100円です。
通常は普通のモバイルバッテリーとして、ACアダプタで充電して使いますが、いざという時にはほんの少しずつですが、太陽光でも充電できますよ、というコンセプトの製品です。

ソーラーパネル付きのモバイルバッテリーということですので、低電力のIoTデバイスをこのバッテリーにつなぎ、陽のあたる場所に置いておくことで、電源のない場所でもIoTデバイスを常時稼働できるのではないか?と考えました。

実は先日、「FAL.CO」というブランドのソーラーモバイルバッテリー「SoNAe」についても同様の調査を行いました。
しかし、この製品には「AUTO POWER OFF」という機能がついており、低消費電力のIoTデバイスには電源供給できませんでした(記事は こちら)。

「AUTO POWER OFF」は、モバイルバッテリーに負荷がつながっていないときに、バッテリー自体の電源をオフにする機能で、モバイルバッテリーの電池の持ちを良くするためのものです。
この時は、負荷(IoTデバイス)の消費電力が小さすぎるため、負荷がつながっていないと誤認識され、バッテリーの電源がオフになってしまい、その結果、負荷に電源供給されませんでした。

今回のバッテリーは安価なので「AUTO POWER OFF」機能は付いていないのではないか?と期待し、試してみることにしました。

製品はこちらです。

ソーラーパネルの大きさはおよそ60mm×60mmです。
パネルの仕様は記載されていませんが、以前、ほぼ同じ大きさ(55mm×70mm)のソーラーパネルについて机上検討した時には、平均消費電流値が4.3mAまでのIoTデバイスであれば、なんとか常時稼働できそうという結果になりましたので、このパネルでもそのぐらいのデバイスであれば常時稼働できる可能性はあります。

「マイクロビット」や「M5Stamp Pico」、「Timer Camera」などを使って、平均消費電流値が2〜3mA程度のIoTデバイス(センサデバイス、カメラデバイス)は実現できていますので、これらのデバイスに、このモバイルバッテリーで電源供給することができれば、屋外で常時稼働させることができるかもしれません。





早速試してみました。

デバイスは、とりあえずマイクロビットを使います。
以下のような簡単なプログラムをマイクロビットに書き込みます。

表面のLEDが1個ずつ順に点灯していき、全て点灯したら次は1個ずつ順に消えていくというだけのものです。
消費電流値は測定していませんが、数mA程度だと思います。

このマイクロビットを「ソーラー充電モバイルバッテリー」につないで動かしてみました。

つなぐと一旦、マイクロビットのLEDは光り始めましたが、しばらくたつと消えてしまいました。
何度か繰り返してみましたが、やはり停止します。停止するまでの時間は30秒でした。
「ソーラー充電モバイルバッテリー」にはUSB出力ポートがふたつあるのですが、どちらにつないでも結果は同じでした。

調査の結果、「ソーラー充電モバイルバッテリー」にも「AUTO POWER OFF」機能はついており、残念ながら、期待していたような用途には使えないことが分かりました。