屋外に設置するIoTデバイスの防水処理方法

私は近くの里山地域に畑を借り、そこで趣味で野菜を育てながら、屋外でのIoT実証実験を行っています(記事は こちら)。

屋外に電子機器を設置するには、各デバイスを防水ケースに入れる必要がありますが、その中でもできるだけ安価なものを使いたいと考えています。
ここでは、私が主に使っている防水ケースや関連する部材と、その加工方法をまとめておこうと思います。

タカチBCASシリーズ

主に小型のマイコンデバイスを入れるのに使っています。
収納するデバイスの大きさによって、主に以下のサイズのものを使っています(設置例は こちら)。

  • BCAS071005G:75mm × 105mm × 55mm
  • BCAS081307G:80.5mm × 130mm × 70mm
  • BCAS121207G:125mm × 125mm × 75mm



タカチWPシリーズ

モバイルWi-Fiルータを入れるのに使っています(設置例は こちら)。
使っているサイズは以下です。

  • WP13-18-5G:130mm × 45mm × 175mm

WPシリーズをポールに取り付けるための「マウントブラケット」という製品もあります。


タカチBCAPシリーズ

M5CameraやTimer Cameraなどのカメラデバイスを入れるのに、フタが透明なこのケースを使っています。
以下のサイズで、電池なども含めて収納できます(設置例は こちら)。

  • BCAP091207T:90mm × 120mm × 70mm

タカチWHシリーズ

カメラデバイスを一時的にではなく、継続して屋外に設置する場合は、以下のケースを使ってきちんとつくっています。
M5CameraやTImer Camera Xは「WH125-28-N」に入りますが、Timer Camera Fはそれらより厚いので、ひとまわり大きな「WH145-33-N」に入れています(設置例は こちら)。

  • WH125-28-N:79mm × 28mm × 126mm
  • WH145-33-N:88mm × 33mm × 146mm


カメラは設置する際に向きを調整する必要があるため、ケースに「雲台」を取り付けます。
こちらの製品がシンプルで便利です。


この雲台に1/4インチネジで目玉クリップを取り付けます。クリップでポールなどに留めるだけで、簡単にカメラの設置ができます。

ケーブルグランド

ケース内にケーブルを引き込むために「ケーブルグランド」という製品を使います。
私は主に、以下の4種類を使っています。
USBケーブルなどは、ケーブルの径に対してコネクタの幅が広いので、大きめのケーブルグランドを使う必要があります。
「USB-microB」や「USB-TypeC」で、コネクタの幅が狭いものは「RM16S-8B」でギリギリ通りますが、コネクタの幅が広いと「RM20S-12B」でなければ通りません。また「USB-TypeA」のコネクタは「RM25L-17B」を使う必要があります。

  • RM10L-6B:取付穴寸法φ10mm
  • RM16S-8B:取付穴寸法φ16mm
  • RM20S-12B:取付穴寸法φ20mm
  • RM25L-17B:取付穴寸法φ25mm




自己融着テープ

ケーブルの径に対してケーブルグランドが大きいと、ケーブルグランドを最大限に締めてもケーブルが密着しません。
このような場合はケーブルに「自己融着テープ」を巻いて、ケーブルの径を太くします。


ドリルビット・ドリル

ケースにケーブルグランドを取り付けるには、かなり大きな径の穴をあけなければいけません。
私は六角軸のドリルビットのセットとステップドリルを使っています。最初は小さい穴をあけ、だんだん大きくしていきます。



WHシリーズのケースにカメラデバイスを入れる場合は、カメラのレンズ部分に穴をあける必要がありますが、その穴については面取りカッターを使って縁を滑らかにします。


ドリルは基本的には、乾電池式の「ミニドライバードリル」で間に合います。負荷が高くこれでは止まってしまうときだけ、「マキタ」の「充電式ドライバードリル」を使います。