中小製造業のIoT事例 17 〜IoTの現実解「レトロフィット」

町工場にIoTを導入したいけど、そもそもIoTで何ができるのか、IoT導入のために何をしたらいいのかわからない、という方も多いと思います。
このブログでは、そのような方に向けて、さまざまな分野から、IoT導入事例をいくつかピックアップして、紹介していこうと思います。

今回は、2019年4月10~12日に東京ビッグサイトで開催された「第8回 IoT/M2M展」のトピックスを紹介します。


IoTの現実解「レトロフィット」を提案

概要

製造業の分野では、予知保全などの実現方法として、IoTへの期待が高まっています。一方、現場で使っている機器によっては、ネットワークに接続できるように設計されていないので、簡単にはIoTを実践できないという現場も少なくありません。
今回のIoT/M2M展では、こうした既存の機器に、後付けで装置を取り付けて、IoTの環境を作る「レトロフィット」の提案が相次ぎました。

具体例

エレコムは、生産現場の積層信号灯やアナログメーターにWebカメラを向け、読み取った画像から、表示状態をデジタル出力するシステムを展示しました。積層信号灯では点灯中の色を、メーターでは針の角度をデジタルの数値として出力することができます。
デジタル化することで、現場に行くことなく情報を取得でき、他のデジタル情報と組み合わせて活用することも容易になります。
機器を停止したり交換したりせず、後付けでIoT化できるため、デジタル機器に置き換えるまでの「つなぎ」として提案しています。

日立製作所も、同様のシステムを展示しました。デジタル化した情報を無線通信で転送するため、ネットワーク回線が敷設されていない生産現場でも利用できます。

コンテックは、機器にさまざまな汎用センサーを後付けし、それらの情報を集約して見える化するシステムを展示しました。
デモでは、コーヒーメーカーを生産設備に見立て、稼働情報の見える化を実演しました。コーヒーメーカーには、カップの有無を検知する光電スイッチ、ランプの点灯を検知する照度スイッチ、ふたの開閉を検知する近接スイッチ、内部の水量を検知する水位センサーなどが取り付けられており、それらの情報を集約し、PC画面にコーヒーメーカーの状態を表示させました。
その他、汎用品の人感センサーや温度センサーなども接続可能です。

機器がネットワークのインタフェースを持っていても、生産現場にネットワークがないためIoTが導入できないケースに向けて、NECは、機器をLTEや3Gのネットワークにつなぐためのアダプタを展示しました。
モバイルネットワークのため場所を選ばず、カードサイズのため狭い場所にも設置しやすくなっています。アダプタと機器の間はLANケーブルだけでなく、USBでも接続できます。

アナログ・デバイセズは、同社製センサーを搭載したデバイスと、Raspberry PiをベースにしたIoTゲートウェイを組み合わせた、IoTスターターキットを展示しました。クラウド上のアプリを開発する環境も提供し、ユーザー自身が、容易にIoTシステムを構築できるとのことです。

まとめ

今回のIoT/M2M展は、「どうやって現場から情報を取得するか」というIoTの第一歩のレベルから、「つなげたIoT環境からどう価値を引き出すか」という高度活用のレベルまで、多彩なソリューションが混在していたのが特徴です。IoT活用がまだ過渡期にあり、ユーザが試行錯誤を繰り返しているということのあらわれかもしれません。

当社の簡易IoTシステムは、既存の機器の積層信号灯にセンサを後付けすることで、機器の稼働状況を遠隔地から把握できるようにするシステムです。データは無線通信で転送しており、まさに「レトロフィット」にうってつけです。

当社の簡易IoTシステムは導入も非常に簡単なので、まずは一度導入してみて、IoTの本質や有効性を理解した上で、業務改善の取り組みを、より深く進めていくのも良いのではないでしょうか?
(簡易IoTシステムについては こちら へ)

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(出典)

  • 日経BP総研「ものづくり未来図」