M5Stack用プロトモジュールの互換基板をつくる

私はこれまで「M5Stack用プロトモジュール」を使って、M5Stackにつなぐための外付け回路をいくつかつくってきました。

この「M5Stack用プロトモジュール」を使うと、任意の外付け回路をM5Stackにスタックできるようになり、できあがりがスッキリしてとても便利なのですが、少々使いにくい点があります。

具体的には、外付け回路でM-BUSの信号を利用する際、M-BUS信号を引き出すための端子がないため、M-BUS用ピンヘッダを取り付けてあるはんだづけ用パッドから、信号を無理やり引き出す必要があります。
特に2列あるM-BUS信号のうち、外側の信号を引き出す場合は、ケーブルをピンヘッダの隙間にとおす等、結構面倒なことをしなければならず、できあがりもかなり汚らしいものになってしまいます。

何かもっと良い方法がないかとネット検索したところ、M5Stack用のユニバーサル基板をつくり、そのガーバーデータを公開してくださっている方がおられました(こちら)。
プロトモジュールの基板に対し、M-BUS信号の引き出し用ランドを追加しておられます。
これを使えば、プロトモジュールで外付け回路をつくる際の煩雑な作業が大幅に軽減できそうです。

ちょうど、スイッチサイエンスから送られてきた購入部品の荷物の中に「JLCPCB」の広告が入っているのを見たところだったので、上記の基板を「JLCPCB」でつくってみることにしました。
公開していただいているガーバーデータそのままでも良かったのですが、せっかくなのでブレッドボードのような配線パターンを追加しておきました。

「JLCPCB」では現在、100mm × 100mm の基板5枚を、なんと $2 でつくることができます。
また、送料は最も安いものなら $1 です。
支払いに PayPal を使うと手数料が $0.5 かかりますが、それでもたった $3.5(492円)で基板がつくれることになります。
基板にVカットを入れることで、1枚の 100mm × 100mm の基板から4枚のM5Stack用基板(50mm × 50mm)が取れますので、合計20枚で 492円、1枚あたりわずか 25円 です。

早速注文したところ、注文してから8日で基板が届きました。
製造に3日、配送に5日かかったようです。

スイッチサイエンスで購入した「M5Stack用2 x 15ピンヘッダ・ソケットセット」を取り付けてみました。
基板にヘッダ、ソケットの位置を決めるための穴があいているので、取付位置がずれることもなく、比較的簡単にはんだづけできました。

同じくスイッチサイエンスで購入した「M5Stackプロトモジュール用プラスチックフレーム」に取り付けました。

「ピンヘッダ・ソケットセット」が1セットあたり 94円、「プラスチックフレーム」が1個あたり 127円 ですので、基板とあわせて 246円 でつくれたことになります。オリジナルのプロトモジュールよりも安価につくることができました。

実際に簡単な外付け回路をつくってみました。
オリジナルのプロトモジュールでつくっていた時の1/5程度の時間でつくることができました。

なお、私がM5Stack、M5StickCの使い方を習得するのにあたっては、以下の書籍を参考にさせていただきました。


ごく基本的なところから、かなり複雑なスケッチや、ネットワーク接続など、比較的高度なものまで、つまづかずに読み進めていけるような構成になっており、大変わかりやすい本です。


このサイトで書いている、M5Stackシリーズ(M5Stack、M5StickCなど)に関するブログ記事を、「さとやまノート」という別のブログページに、あらためて整理してまとめました。

他のM5Stackシリーズの記事にも興味のある方は「さとやまノート」をご覧ください。