以前、Seeed(Fusion PCB)というところで、簡易IoTシステム(type01)のプリント基板を作りました。
その後、回路構成について、何点か改良したい点が出てきたので、再度プリント基板を作ってみたいと思います。
CADツールはEagle(V9.1.0)を使います。使用方法については、この記事を参考にさせていただきました(前回も、この記事を読みながら作ったのですが、たったの数ヶ月で、すっかり忘れてしまっています)。
製造は、以前と同じくSeeed(Fusion PCB)を利用します。
今回反映させたい改良点は、以下のとおりです。
- センサに引き出すための配線について、以前はコードを基板に直接ハンダ付けしていたが、これをXHコネクタで接続するように変更
- センサ等への電源供給について、以前はESPr Developerの電源をセンサ等にも供給していたが、ESPr Developerの信号出力をセンサ等の電源として供給するように変更(低電力化のため、deep sleep時に電源供給を遮断したい)
- ESPr DeveloperのWiFi設定を強制的にリセットできるように、リセット用タクトスイッチ(および抵抗)を追加
- ネジ穴の位置を、現在使っているケースの穴の位置にあわせる
基板設計は、たまにしか行わない作業なので、また次回やろうと思っても、今回と同様に忘れてしまっていると思います。
なので、備忘録として、作業手順のうち、今回忘れてしまっていた点を書いておきたいと思います。
作業手順は以下のとおりです。
前準備
- PowerPointを使って、回路図、ボード図の下書きを実施(前回、Eagle上で回路図やボード図を色々いじくりまわしているうちに、いつのまにか、必要データが消えてしまっていたことがあったため)
- Eagleを起動し、今回の作業セルを準備(「Control Panel」で前回セル全体を「Copy」してから「Rename」)
回路図の修正
- 主に「Add Part」, 「Move」, 「Copy」, 「Delete」などを使って作業を実施
- 範囲選択して移動などの際に、範囲の選択には「Group」を使うが、結局、使用方法が今ひとつよくわからない(うまくいったりいかなかったり)
- 「Save」した後、「Generate/switch to board」でボード図が開く(追加した部品だけが未配置になる)
ボード図の修正
- DRCルールについては、前回のSeeed(Fusion PCB)向け設定が残っているので、再設定は不要
- 部品がグリッドに乗らない場合は、「command(Macの場合)」を押しながら「Move」すると乗せることができる
- バージョン番号を記載しているラベルの記載内容は、右クリックで表示される「Properties」を使って変更
自動配線
- PWRの線幅を通常信号と同じ値に変更(通常信号も十分太いので)
- GNDベタパターン用のポリゴンが残っていると、自動配線の処理がおかしくなるので、一旦削除し、自動配線後に再度追加する
送付データ準備
- このページで「Seeed Gerber Generater 2-layer board」をダウンロード
- 「CAM Processor」をクリック
- 「Open CAM File」でダウンロードしたファイルを指定(ファイルを読み込んでも、画面には、どのファイルが読み込まれているのか表示されない。すでに所望のファイルが読み込まれているのかもしれないが、念のため実施した)
- 「Process Job」をクリック(出力データは、フォルダを切って、その下に作成する)
- Webアプリの「Online Gerber Viewer」で、出力したgerberデータを描画できるが、ここではzip化したgerberデータを読み込ませる
発注
- 基板5枚(送料込み)で$7.9というプランで発注
- 注文内容に関して、変更できる箇所はほぼなし(変更したのは「基板寸法」と「基板色」のみ)
Eagleについては、操作方法も慣れておらず、不明点も多いので、前回データから極力変更を少なくし、できるだけ、余計な操作もしないようにして、とりあえずデータを完成させました。
使い勝手などについても、色々と便利な機能もありそうなので、きちんと腰を据えて調べてみたい気もしますが、きっと、次に使う時には、今回気づいたことさえも忘れてしまっているでしょう。
基板は3週間ぐらいで届くようなので、その後に動作確認をしようと思います。
完成したプリント基板の確認(2018/10/17追記)
基板は9月19日に発注しましたが、9月20日に製造開始のメール連絡、9月27日に出荷済みのメール連絡があり、手元には10月9日に届きました(配送業者はSingapore Post)。
製造に8日、輸送に12日かかっており、トータル20日で届きました。前回と大体同じです。
基板が届いてから1週間たちましたが、ようやく部品を実装してみました。動作確認したところ、正常動作しました。
なお、今回は基板にコードをつなぐ際に、作業を簡単にするためにコネクタを使ってみましたが、逆に手間がかかってしまいました。次回以降は、コードを直接つなぐようにしようと思います。