デバイスについて

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さまざまなモノからデータを採取し、ネットワークに送るのが「デバイス」です。
デバイスを常時稼働させることで、人の介在なしにモノとインターネットをつなげることができます。

デバイスは、大きく分けて、モノからデータを採取するための「センサ」と、データを処理してネットワークに送信するための「プロセッサ」で構成されています。

 

「センサ」には、採取したいデータに応じて、さまざまな種類があります。センサの多くはアナログセンサ(アナログ信号を出力する)のため、アナログ・デジタル変換回路でデジタル信号に変換した上でネットワークに送信します。

主なセンサには、以下のようなものがあります。

磁気センサ
光センサ
温度センサ、湿度センサ
距離センサ
位置センサ(GPS)
加速度センサ
ひずみセンサ
振動センサ
人感センサ
タッチセンサ

その他、IoTにおいては、ビーコン(位置情報を採取)や、RFID(ICタグなどで個別情報を認識)なども、センサと同様に広く用いられているようです。

なお、例えば工作機械や建設機械には、最初からさまざまなセンサなどが埋め込まれており、専用の規格で、データが機械メーカーに送られ、遠隔保守などに活用されています。
もしも機械のユーザが、自社工場内の機械の稼働状況を把握したい場合、あらかじめ埋め込まれているこれらのセンサからデータを取り出すことができれば、最も確実に多様なデータを収集、活用することができます。
ただし、機械メーカーや業界毎に方式が異なっていると、異なる機械の間でのデータの連携などが難しいかもしれません(一部の旧式の機械のみデータが採取できない、異なるメーカーの機械で同一条件のデータが採取できない、など)。

 

「プロセッサ」は、センサが採取したデータを処理し、ネットワークに送信します。
ArduinoやRaspberry Piなど、初心者にも扱いやすいマイコンボードが登場してきたことで、IoTデバイスの開発も容易になってきたと言われています。

デバイスは、屋外に設置されることも多く、場所によっては電源の供給が難しいこともあります。このため、エネルギーハーベスティング(振動、熱、温度差、太陽光、バイオ、雨、風、圧力などから微小な電力を発電する)に関する技術も研究されています。

 

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