中小製造業のIoT事例 10 〜ミキサー車のIoT化で生コンの品質管理

町工場にIoTを導入したいけど、そもそもIoTで何ができるのか、IoT導入のために何をしたらいいのかわからない、という方も多いと思います。
このブログでは、そのような方に向けて、さまざまな分野から、IoT導入事例をいくつかピックアップして、紹介していこうと思います。

今回は、ミキサー車のドラムにセンサを取り付けることで、生コンクリートの品質を適正に評価できる仕組みを作った事例を紹介します。


ミキサー車のIoT化で、生コンの適切な品質管理を実現

背景

横浜市にある東伸コーポレーションは、従業員数35名の企業で、生コンクリート・原材料販売などをおこなっています。

年々、生コンクリートの品質に対する要求が厳しくなる中で、生コンクリートの品質検査の方法自体は、従来からあまり変わっておらず、熟練作業者の勘と経験に頼っていました。特にミキサー車に積み込んだ生コンクリートについて、品質の経時変化を確かめる作業は大きな負担となっており、品質検査の生産性を高め、品質を適正に評価できる仕組みを作ることが課題となっていました。

取り組み内容

同社は、生コンクリートメーカが集うコミュニティに参加していますが、コミュニティが開催した勉強会において、品質測定装置を開発した海外ベンチャー企業の存在を知りました。
紹介された品質測定装置のアイデアや技術は、生コンクリートの品質検査に役立つものであったため、コミュニティに参加する数社で新会社を設立し、その技術を本格的に活用すべく、取り組みを進めました。

具体的には、ミキサー車のドラムにセンサを取り付け、コンクリートの品質データをクラウドにアップロードすることで、生コンクリートの品質変化データを取得・可視化するシステムを開発しました。
これまでに、全国10社の生コンメーカの合計65~70台のミキサー車に対して、この仕組みを導入し、試験運用をおこないました。

効果

建設現場に届けるまでの、生コンクリートの品質の経時変化が、手間をかけずに簡単に可視化できるようになり、熟練作業者の勘と経験に頼らない品質検査が可能になりました。これにより、品質検査自体の生産性が高まっています。
また、取得したデータから、どのような場合(気温、湿度、材料等)に、生コンクリートの品質が悪くなるのか?などを分析できるようになり、適正な品質評価も可能になりました。

ポイント

  • 同業他社とチームを作り、共通の課題を解決すべく、積極的に活動をおこなった点
  • 普段から情報収集をおこない、有効な技術を自ら見つけ出した点

本事例では、同業他社とも連携してIoTを活用することで、業界共通の課題に対し、解決策を見つけることができています。

当社の簡易IoTシステムは、表示灯などから稼働情報を取得する仕組みです。収集したデータを分析することにより、新たな気づきが得られるかもしれません。

当社の簡易IoTシステムは導入も非常に簡単なので、まずは一度導入してみて、IoTの本質や有効性を理解した上で、業務改善の取り組みを、より深く進めていくのも良いのではないでしょうか?
(簡易IoTシステムについては こちら へ)

 

(出典)

  • 経済産業省 関東経済産業局「中小ものづくり企業IoT等活用事例集」