中小製造業のIoT事例 9 〜シンプルなIoTツールで稼動状況を見える化

町工場にIoTを導入したいけど、そもそもIoTで何ができるのか、IoT導入のために何をしたらいいのかわからない、という方も多いと思います。
このブログでは、そのような方に向けて、さまざまな分野から、IoT導入事例をいくつかピックアップして、紹介していこうと思います。

今回は、他の中小ものづくり企業が自作した、シンプルなIoTツールを導入し、生産設備の稼動状況を見える化した事例を紹介します。


簡易でシンプルなIoTツールで、稼動状況を見える化

背景

新潟県にある米谷製作所は、従業員数108名の企業で、自動車アルミ部品の加工に用いる金型を製作しています。

同社では、金型製作の効率化を実現するため、積極的に作業の無駄の「見える化」などに取り組んできました。
しかし、金型製作では、一般的に技能が属人化する傾向があり、作業の無駄の発見や、技能の伝承が難しいという課題がありました。

取り組み内容

同社では、他の中小ものづくり企業が自作した、設備の稼働時間を可視化するIoTを見学する機会がありました。
その仕組みは、中小ものづくり企業が抱える課題を踏まえており、使い勝手が良く、必要な機能のみに絞り込んだ簡単でシンプルなものでした。
そこで、自社の各工程の作業時間を見える化するために その仕組みを導入することにしました。

具体的には、生産設備に設置されている信号灯にセンサを取り付け、「稼働中」や「停止中」などの状況を取得してデータ化し、社内サーバに蓄積、管理用PCで可視化できるようにしました。
同社では、この仕組みを活用して、生産管理者が設備の稼動状況を常時モニタリングし、各工程の作業時間を整理して、現場作業者にフィードバックするようにしました。

なお、この仕組みは、汎用マイコンボードを活用したシンプルなものであり、中小ものづくり企業でも導入しやすい価格でした。

効果

この仕組みにより、生産管理者が現場の作業を詳細に把握できるようになり、管理者の視点から工程改善の際の改善点の気づきが得られるようになりました。
なお、同社は、この仕組みの第2バージョンも導入しました。第2バージョンでは、取得データをクラウドに蓄積し、タブレット端末などで閲覧できるようにしました。

ポイント

  • 他の中小ものづくり企業が自社開発した、シンプルなIoTツールを導入した点
  • 他社の活用事例を実際に見学し、自社でも活用できることを見極めた上で導入した点

本事例は、中小企業であってもシンプルなIoTを自社開発できる、ただし、自社にIoTを導入するには、IoTで何をしたいか?の見極めが重要、ということを示しています。

当社の簡易IoTシステムは、表示灯などから稼働情報を取得する仕組みであり、本事例とほとんど同じ機能です。

当社の簡易IoTシステムは導入も非常に簡単なので、まずは一度導入してみて、IoTの本質や有効性を理解した上で、業務改善の取り組みを、より深く進めていくのも良いのではないでしょうか?
(簡易IoTシステムについては こちら へ)

 

(出典)

  • 経済産業省 関東経済産業局「中小ものづくり企業IoT等活用事例集」