当社は、平成30年度第2次補正予算「小規模事業者持続化補助金」(2019年の春に募集)を申請しました。
小規模事業者持続化補助金とは、「小規模事業者」が持続的な経営に向けた「経営計画」を作成し、それに沿って地道な「販路開拓」に取り組む際に、費用の2/3(上限額は50万円)を補助してもらえる制度です。
なお、商工会議所の地区と、商工会の地区では、申請先や募集期間など、手続きが異なります。当社は、兵庫県の商工会地区にありますので、以下の記事は商工会地区のものです。
この補助金では、販路開拓のための「1.機械装置等費」、「2.広報費」、「3.展示会等出店費」、「4.旅費」、「5.開発費」、「6.資料購入費」、「7.雑役務費」、「8.借料」、「9.専門家謝金」、「10.専門家旅費」、「11.車両購入費」、「12.設備処分費」、「13.依託費」、「14.外注費」が対象となります。
PCや周辺機器、自転車、事務用品など、汎用性のあるものは補助対象外です。
また、自動車などは、買い物弱者対策の場合のみ対象になります。
申請の際の提出書類は、
- 小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書
- 経営計画書
- 補助事業計画書
- 事業支援計画書
- 補助金交付申請書
の5種類です(その他の提出物として、法人の場合は「貸借対照表」、「損益計算書」が必要になります)。
このうち、1と5は、住所や社名などの会社情報を記入して、ハンコを押すだけのものです。また、4は商工会が作成するものです。
よって、申請の際には、2と3の2種類の書類をきちんと吟味して作ることになります。
商工会の担当の方から聞いた、書類作成時のコツは以下のとおりです。
- 全体のストーリーに一貫性を持たせ、分かりやすくする。
- 話の流れが途中で切れたり、つじつまが合わなくなったりしないように気をつける。
- 図や写真などを多用して、一目で分かりやすくする(文字をあまり読まなくても良いように)。
- ボリュームをそれなりに多くする(あまりに簡潔にならないように)。
- 会社の強み、差別化ポイントをしっかりアピールする。
- 最初の「企業概要」の項で、書類内でよく出てくる専門用語(当社の場合は「IoT」)の説明も書いておく。
審査は都道府県の商工会連合会ごとに行うので、県によって審査の傾向にクセがあるかもしれないとのことでした。
書類を書き進めていくにつれ、あらたな気付きも色々あり、今後の業務の進め方についても具体化できてきました。
この申請作業を行うこと自体が、小規模事業者が経営方針を明確化するためのツールとして、なかなか有効なものだと感じました。