簡易IoTシステム(type02)の開発 まとめ

簡易IoTシステム(type02)が完成しましたので、内容をまとめておきます。

簡易IoTシステム(type02)は、製造装置で作った製品の個数をカウントして、Webページで確認できるシステムです。
以下の手順で、製造個数をカウント、確認します。

  • 装置の動作部分の動作回数をカウントすることで、製品の製造個数をカウントします。
  • 装置の動作部分にスイッチ(磁気センサー)、または光センサー(および、ライトなど発光するもの)を取り付け、それらで動作部分の動作を観測します。
  • スイッチ、または光センサーで観測したデータを、ESPr Developerに取り込み、動作回数をカウントし、結果をWebサーバに送信します。
  • Webサーバに蓄積した情報を、PHPプログラム群で観測します。

データを処理する際の仕様は以下のとおりです。

  • IoTデバイスのハードウエアは、type01と全く同じものです。ハードウエアにスイッチ(磁気センサー)、または光センサーを取り付けると、どちらでも同じように処理できます。
  • スイッチ(磁気センサー)、または光センサーで観測したデータは、アナログ値としてESPr Developerに取り込みます。
  • 取り込んだアナログ値を、別途設定している「しきい値」に基づいてON/OFFに置き換え、変化回数をカウントします。この処理は50m秒毎に行うため、装置が0.1秒よりも高速に動作するような用途には使えません。
  • 「しきい値」は、現時点では、WiFi設定を行う時に、同じ画面で設定するようにしています。技術的には、ハードウエアに取り付けてある可変抵抗で設定することも可能ですが、現時点では対応していません。
  • カウントした結果を、約4分毎にWebサーバに送信します。なお、データ送信中(5秒程度)はカウントの処理がストップしてしまうため、正確な製造個数は把握できません。

表示できる内容は以下のとおりです。

  • 現在の生産状況を表示できます。直近の生産数が、通常より落ちていないかを確認するため、直近、および過去1時間の1分あたり生産数を表示します。また、当日の生産数累計を表示します。生産の進捗状況が、見た目で分かりやすいように、当日の生産状況もグラフで表示します。
    なお、実際に使用する際には、1chのアナログ信号しか処理する必要はありませんが、ハードウエアには3ch分の端子が付いていますので、一応、プログラムを一部書き換えることで、3ch分の情報を表示できるようにしてあります。
  • 「測定値の分布」の「表示」ボタンをクリックすると、測定したアナログ値の分布情報をグラフ表示できます。アナログ値をON/OFFに置き換える際の「しきい値」を調節する際に参照します。「しきい値」の調節は若干面倒なので、調節の必要がないスイッチ(磁気センサー)を使うのがオススメです。
  • 稼動履歴を表示できます。1日毎の総生産数を表示します。また1時間毎の生産数をグラフ表示します。稼動履歴情報をCSVファイルとしてダウンロードすることもできます。
    ダウンロードしたCSVファイルを取り込むためのExcelテンプレートファイルも準備しました。
  • 設定画面では、デバイスの表示名、および、生産状況表示画面での、デバイスの表示順を設定できます。