マイクロビットを使ってみる 〜電子回路(LEDと抵抗)

マイクロビットには、他の電子部品をつなぐための「入出力端子」があります。
ワニ口クリップやネジをつかって、マイクロビットと他の電子部品をつなぐことができます。

ここでは、さまざまな電子部品のうち「LED」と「抵抗」について説明します。
LEDや抵抗などの電子部品をつないで「回路」をつくり、LEDを光らせてみます。


ブレッドボードとは

今回は、電子部品をつなぐのに「ブレッドボード」という部品をつかいます。
ブレッドボードには、縦横にたくさんの穴が開いていますが、ブレッドボードの内部で、線をひいたところがつながっています。
この穴に電子部品の端子をさしこむことで、部品同士がつながります。

回路とは

電池の「+」極、豆電球、電池の「-」極 が、銅線でひとつの輪のようにつながっているとき、電気がとおって豆電球が光ります。この電気のとおり道のことを「回路」といいます。

電池の向きを変えると、回路に流れる「電流」の向きが変わります。電流の向きにより、モーターの回る向きが変わります。

電子工作1

ブレッドボードをつかって回路をつくり、LEDを光らせます。

以下のようにつなぎます。

タクトスイッチをおすと、LEDが光ります。

タクトスイッチとは

①と②、③と④は、常につながっています。
スイッチをおしている間だけ、「①, ②」と「③, ④」がつながります。

LEDとは

LEDは「Light Emitting Diode」の略で、日本語では「発光ダイオード」といいます。
白熱電球の寿命が1000~2000時間なのに対し、LEDの寿命は約4万時間と長寿命なため、電球の交換回数がへります。
また、LEDの消費電力は、同じ明るさの白熱電球に比べて1/5~1/10です。

LEDは、電気を流す向きがきまっています。「+」極から「-」極に電気を流すと光ります。足の長い方が「+」極です。

LEDに流す電気の量(電流)には制限があります。

抵抗とは

抵抗は、電気の流れ(電流)を調整する部品です。電圧が同じとき、抵抗が小さいほど電流は大きくなり、抵抗が大きいほど電流は小さくなります。

電圧、電流、抵抗の関係はこのようになります。これを「オームの法則」といいます。

電圧(Vボルト)= 電流(Aアンペア)× 抵抗(Ωオーム

抵抗の大きさは「カラーコード」でわかります。

電子工作2

ブレッドボードをつかって回路をつくり、5個のLEDを光らせます。
それぞれのLEDには大きさのちがう抵抗をつなぎ、明るさをくらべます。

以下のようにつなぎます。

抵抗が小さいほどLEDは明るく、大きいほど暗くなります。

回路設計の考え方

LEDには、加える電圧と流す電流の規格があります。

【赤色LEDの場合】電圧 2.0V(ボルト)、電流 0.02A(アンペア)

また、抵抗の大きさは以下の式で計算します。

抵抗(Ω)= 電圧(V)÷ 電流(A)

これらをつかって、LEDが規格どおりの電圧、電流になるような抵抗の大きさを計算します。

電子工作3

LEDで信号機をつくります。

以下のようにつなぎます。

タクトスイッチをおすと、対応する色のLEDが光ります

マイクロビットとの接続

LED信号機とマイクロビットを以下のようにつなぐことで、LEDの点灯をマイクロビットで制御することができます。

  • マイクロビットには「電源ボード」をつないであります。
  • ここでは黄色のLEDは取りはずし、赤、緑の2色信号(歩行者用信号)にしています。
  • LEDの点灯はマイクロビットで制御するので、タクトスイッチはいりません。
  • マイクロビットの電気で動かすので、電池ボックスはいりません。

マイクロビットのプログラムで、「高度なブロック」>「入出力端子」>「デジタルで出力する」ブロックを使います。

  • 「P1」を「1」にすると緑色のLEDが点灯、「0」にすると消灯します。
  • また、「P2」を「1」にすると赤色のLEDが点灯、「0」にすると消灯します。

なお、私がマイクロビットの使い方を習得するのにあたっては、以下の書籍を参考にさせていただきました。


初心者向けから、比較的高度なものまで、さまざまな情報が記載されているだけでなく、子供向けの作例も多数掲載されていますので、「プログラミング教育」のための題材さがしなどにもおすすめです。


このサイトで書いている、マイクロビットに関するブログ記事を、「さとやまノート」という別のブログページに、あらためて整理してまとめました。

他のマイクロビット記事にも興味のある方は「さとやまノート」をご覧ください。